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7月5日(金)







▲片山杜秀「線量計と機関銃 ラジオ・カタヤマ{震災篇}」(アルテスパブリッシング)を読む。
 内容は、ー・敗戦と原発・緊急地震警報・割れ煎とナチス・3.11と12.8・線量計と機関銃・FMと原子力・チェルノブイリと情報公開・小松左京と金正日・最終戦争と最終公害・セシウムと吹奏楽、選挙制度と怒りの日・吉田秀和とノストラダムスー、これはそれぞれのテーマに即した音楽をかけながらのラジオでの講演を本にしたもの。片山は思想史研究者で音楽評論家、芝居もよく観ていて、それも小劇場にも詳しくて、「地点」のパンフでの三浦基との対談など非常に有益だった。なにしろ博覧強記、11歳で石牟礼道子の「苦海浄土」を読んだというから、雑書やゾッキ本のような本まで通暁している・・。この本、現在の焦点的問題を鋭く抉って、問題点を浮き彫りにする。すると3・11以来、日本がまともじゃない国になりつつあるという片山の観察を納得する。今の日本で唯一信頼できる思想家だと思う。

by engekibukuro | 2013-07-06 09:50 | Comments(0)  

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