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11月7日(水)




▲ 「新潮」11月号の新潮新人小説賞受賞作:上田岳大「太陽」と川上未映子「ミス・アイスサンドウイッチ」を読む。「太陽」は不老長寿を目論む大錬金術師や、アフリカの赤子売買、日本の風俗嬢と中国の成金、「赤子売買」の日、米、英、仏の有識者の学者・視察団、日本の学者は風俗マニア、なにか荒唐無稽で規模雄大なSF風でもある小説で、チマチマした被格差小説にうんざりしたらしい新人のダイナミックなドンドン進む小説で
面白かった。川上ファンの私を満足させたのが「ミス・アイスサンドウイチ」、小学校4年生が、デパートのサンドウイッチ売り場の整形失敗と噂がある強烈な印象を与える顔の、その子がミス・アイスサンドウイッチ淫と名付けた売り場の女性に惹かれて毎日サンドウイッチを買いにゆく、顔だけでなく応対も自己流でトラベルが多いこのミスへの一種の”恋物語”で川上テイストが充満している・・。
▲「テアトロ」11月号、女優論の特集ー水落潔「栗原小巻・樫山文枝」、扇田昭彦「大竹しのぶ・宮沢りえ、深津絵里」、もなもとごろう「麻美れい、久世星佳作」、七字英輔「高畑淳子・戸田恵子・あめくみちこ」、高橋豊「奈良岡朋子・岩崎千枝子・辻由美子」、それぞれ各女優へのスタンダートがきちっと書かれていた。菅孝行;演劇時評・社会と演劇の視野「歴史意識の倫理・方法的な記憶ー「日本人民共和国」「忍びの者」への新しい視野ー。白井聡「永久敗戦論」に触発された論考で、いろいろ教しえられるところが多かった。「日本人民共和国」への再評価だが、、タイトルの続く「忍びの者」が出てこない、代わりに「臨界幻想」が論じられる?
・「世界」11月号、佐藤優と中国研究者との座談会、佐藤がt中国の新しい画期的なマルクス研究の潮流を紹介している。

by engekibukuro | 2013-11-07 09:53 | Comments(0)  

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