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2月22日(土)M さいたまネクスト・シアター第5回公演

2014年・蒼白の少年少女たちによる「カリギュラ」(作:アルベール・カミュ、翻訳:岩切正一郎、演出:蜷川幸雄)彩の国さいたま芸術劇場インサイドシアター
 蜷川幸雄は、”「わり箸」とか「鉛筆」とかおくが呼んでいる無表情で、やせ細っていて、声が小さく、ほとんど他者に興味を示さないようにみえる”ネクストのメンバーが昨年11月の公演「ヴォルフガング・ボルヒェルトの作品からの九章」で突然変化しはじめた。なにかが彼らの核心にふれたのだろうか、と今回の上演について書いた・・。それでこの「カリギュラ」、ネクスト・シアターのメンバーは3時間の長大な芝居を見事に演じ切った。現在の演劇界に独自の一角を築き上げたrといっていい。このローマの暴政の限りをつきした狂気の皇帝がつくりだした世界、それにねじふせられ、みじめに追随せざるをえない貴族たちち、さまざまなニュアアンスで追従する人々、皇帝の権力によって、自身の芸術的資質をも駆動させて、世界の果てまで人間に本来そなわっていると独断する可能性の論理を追いつめ、気まぐれに殺し、犯し、臣下を恐怖に陥れる、にもかかわらずその皇帝に恐れとともに魅せられる人々・・さいごにはむろんよってたかって惨殺されえるのだが・・、この華麗なカミュの観念劇であり、現在でも実在しているリアルな権力につてのドラマを、カリギュラを演じた内田健司以下、ネクストのメンバーは蜷川の熱い演出に充分応えて、客席に充実した時間をもたらしたのだ。
▲渡辺京二「北一輝」(朝日新聞社)読了。この二・二六の思想的指導者、近代日本の稀有の思想家の全貌がおぼろげだな理解力で知り、北がいま現在の世界情勢まで見通しているのに驚く・・、それと渡辺の膨大な知識量量、深い教養、ポレミックな文体に魅せられた。
▲大雪で2週間ぶりにカップル、中川君とウルメンバーがそろった。中川君の京都旅行の話と写真・・・。

by engekibukuro | 2014-02-23 08:15 | Comments(0)  

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