人気ブログランキング | 話題のタグを見る

3月2日(日)

▲アントナン・アルトーの研究にためパリに留学している堀切克洋君が所属する俳句結社の結社誌「銀漢」にパリから投句してきた・・。その一句、”畳まれて沖とほくある屏風かな”、この句一読よくわからなかった・・。それでこの句の銀漢主宰の伊藤伊那男先生の撰評を読むと・・・。
 「文人好みの風韻とでもいおうか、格調の高い句である。屏風を畳むと、その向こうに海が見える。同じ方向の場面なのだが、屏風が存在する時と、存在しない時と二つの風景を一句の中に詠みとめている。とてつもない距離の相違が十七音に収まったのである。この作者の転機の句になるか?」、そういう句なのか、句もすごいが、解読もすごい、俳句の奥の深さに感じいった・・。それに週刊金曜日の櫂未知子撰の俳句欄に月光ほろりの句名で投句している堀切君の2月28日号の句・・・。兼題は樹氷で”濡れゐるものひとつなく樹氷界”、そして特選句”寄る辺なき鳥の来ている樹氷かな”、撰者は、具象も抽象も越えた秀九だと絶賛している。芝不器男俳句新人賞の予選を通過したというし、「シアターアーツ」57号のパリからの長編論考「現代芸術としての文楽ー杉本文楽『曽根崎心中』パリ公演をめぐって」も素晴らしい論考だった。演劇研究、演劇評論、そして俳句作者、この28歳の青年の前途は洋々としている・・。楽しみなものだ・・・。

▲路地裏の名店谷中の五十蔵(イスクラ)へ、日曜も開店している。ご近所に住む老夫婦がきてお話しして”ちょっと自慢していいですか”と、一人娘さんがご夫婦の出身校の明治大学で会計学の博士号を授与されたそうで、あとはお婿さんの心配だけでと・・・。
・トウカイヘイロー出遅れ、武豊にしてはまったく珍しい中山記念、まいった・・・。、

by engekibukuro | 2014-03-03 09:38 | Comments(0)  

<< 3月3日(月)S「田園に死す」... 3月1日(土) >>