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3月12日(水)

▲ジョン・アーヴィング「ひとりの体で」下(小竹由美子 訳)を読んだ。アメリカ人の性に対する解放と苦悩の(ねじれのすさまじさと喜びの交錯の、この小説、大半がシェイクスピアの芝居を扱っているので、実に面白かった・・。ラストが主人公の小説家が70歳に届くときに、出身高校での生徒が演じる「ロミオとジュリエット」を演出する。ジュリエットを演じるのが、男子なのだが、女の子に性転換をめざして肉体を改造している生徒が演じる・・、素晴らしく美しいジーと呼ばれる男の子・・。トランスセクッシュアルをテーマにした、この小説は
、「ロミオとジュリエット」の稽古シーンで見事に終わる・・・。
・毎年読み返すジョン・ダン詩集(岩波文庫)
       死よ、驕(おご)るなかれ
 死よ、驕るなかれ、たとえ連中がお前を強大で恐るべき者と/呼んだとしてもだーお前はそんなものでは全然ない。/お前が滅ぼしたと自惚れている相手にしても、/死んでなんかいない、-私だってお前に殺せはしないのだ。

 お前とよく似た休息と眠りからも、喜びが溢れ出ている。/とすれば、お前からはもっと多く喜びが溢れ出るはずだ。/敬虔な人たちが喜んでお前と共に旅立つのも当然な話だ,/お前が肉体を休めてくれ、魂を解放してくれるるからだ。

 お前は、運命や偶然や王侯や絶望した人間のしがない奴隷、/そして、毒薬や戦争や病気のしがない同居人にすぎない。眠るだけなら罌粟(けし)の実や呪(まじな)いに頼る手もある、-しかも、/お前の一撃よりも効目がある。だから威張るのはよすがいい。

 ほんの束の間の仮眠から覚めれば、永遠の命がやってくる。/つまり死はなくなる。死よ、お前は死んでしまうのだ。   

by engekibukuro | 2014-03-13 07:45  

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