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10月6日(月)S「birth Final」(作・演出:シライケイタ)

プロデュース:木村真悟(上野ストアハウス)、温泉ドラゴン、上野スチアハウスヅユース

 この芝居は、上野ストアハウスで初演し、上野ストアハウスのオーナー木村夫妻の尽力で韓国の<「コルモッキル・秋の遠足」@ソウル演友小劇場>に参加して、その帰国報告公演。韓国では高く評価され、その様子はパンフに転載されている劇評の熱さでわかる。登場人物の登退場が、舞台中央の冷蔵庫の開閉で行われ、冷蔵庫が普通の使われ方と、裏がぽっかり空い舞台裏の暗闇への通路にもなるのだ。芝居は4人の施設育ちの若いアウトローが、しのぎのためにオレオレ詐欺を始めたが、騙した相手が仲間の一人の実母だったということがわかって・・・という自分を捨てた親でもさすが限度がある・・という当人と金ずるをしぼるだけしぼるという仲間の一人との暗闘が極限にたっして・・・。全体にみなぎるすさまじい暴力の気配と、それが人間の根源的肉親愛への呪縛と交差する迫力満点の舞台だった。「温泉ドラゴン」は筑波竜一、いわいのふ健、白井圭太、坂本篤の4人のユニット。次回公演が楽しみだ。

★週刊東洋経済 9/27号の「日中韓 不信と憎悪はなぜ続くービジネスマンのための歴史問題」は充実した有意義な特殊だった。こういう経済誌など買ったことはないが、目次をみて”これは”と思って買ったのが正解だった。現在こじれにこじれている日中韓の問題を日本近代史をきちんと踏まえて、問題点を整理して課題を提起する。その冷静さが今、とても貴重だ。寄稿も小林よしのりから白井聡までバランスがとてておいて、本当に勉強になった。さすが、戦前の言論人の鑑であった石橋湛山が勇猛果敢な論陣をはった雑誌の伝統が今でも生きているのだ。  

by engekibukuro | 2014-10-07 08:27 | Comments(0)  

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