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1月16日(土)M日中共同制作「お隣さん」弘前劇場

作・演出:長谷川孝治、シアターグリーン
 男女の日本人俳優3人、中国人俳優5人、それとピアニストの浅野清の構成。
”小高い丘の上に、2軒の住宅があたかもひとつの庭を共有するように建っている。一軒には中国人一家が住み、もう一軒には日本人の楢崎一家が住んでいる。ある日、子どもを産むという女性が尋ねてくる。そし、記憶を巡る物語がやってくる。記憶の始まりは中国上海だった”。
 この芝居のメインフレーズは中原中也の詩「サーカス」だ。

 幾時代がありまして
    茶色い戦争がありました

 幾時代がありまして
    冬は疾吹きました
 この連詩がこの芝居の幾多のシーンで日本語で中国訳で朗誦されて、ピアノの伴奏がつき、日本と「お隣さん」との戦争の時代をとおして現在にいたる交流の歴史が綴られる。上海のジャズクラベでコック見習いしていた日本人楢崎健次郎はもう年老いた。1936年の上海は闇の都市だった・・・。健次郎の孫の子どもを身ごもっている中国人夢雅と、健次郎の孫娘の月夜、隣人の女性如月は水餃子のタネを皮につつみながら、さまざまな日本と中国のこれまでをしゃべりあう・・・。舞台の背後は、歴史にまつわる映像が流れて、長谷川の持ち味である舞台の底から湧き上るようなリリシズムが、中也の詩と漱石の漢詩とともに芝居全体をを覆うのだ・・・。長谷川の特性が如実に発揮された舞台だった。弘前劇場の公演でははじめての劇場ロビーいっぱいの花篭の群れ・・。中国人女優の夢雅に扮した李丹様とかの・・。
・おもろ、カップル来ず、独り酒・・・。

by engekibukuro | 2016-01-17 11:19 | Comments(0)  

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