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7月2日(土)M「正義の味方」あうるすぽっと

 ★風間杜夫ひとりり芝居
作・演出:水谷龍二、トム・プロジェクト
 今回で再々演だ。風間の持ち味をたおっぷり楽しめ、さらに戦後の民衆の生きてきた道を示し、そのときどきの世相もしっかり描く独特のひとり芝居だ。
 ”大角卯三郎、大正生まれの95歳。下町の銭湯「大正湯」で働いている現役である。卯三郎はこの町の名物爺さんで、ご近所の住人がこの男の世相斬りを聞くために閉店間際に集まってくる。「大正湯」は毎日拍手喝采の渦に巻き込まれていた。ある日、東京大学の女子学生が訪ねてきた。95年の人生の取材に来たのである。卯三郎は波乱に満ちた生涯を堰を切ったように語り始めた。大正、昭和、平成・・・話は硬軟自在にあちこち飛ぶが、次第にその歩んできた過去が明らかになっていく・・。そして卯三郎は自問自答する”本当の正義とは何なのか”と。”卯三郎は先々代の大正湯の娘と結婚するのだが、兵隊にとられ、フイリッピンフで軍が全滅する、その知らせを聞き、卯三郎が死んだと決めて妻は再婚してしまう。卯三郎は、やけになって闇屋で稼ぎに稼いで、大金持ちのなるが、バルブがはじけてさいごに廃業するという大正湯を買い取るのだ。しっかりと、時代とその生涯を感じさせる充実した風間のひとりり芝居だ。
 ・堀切克洋君が、日本経済新聞に青年団の平田オリザ作・演出の「ニッポン・サポート・センター」の劇評を書いた。(7月1日夕刊)、作・演出・演技にたいしてバランスが取れた、中身がつまった劇評だった。朝日の谷岡君とともに若い友人が大新聞の劇評を書く・・。うれしい限りだ。
・おもろ。今日もカップルも来なくなって、ひとり酒!
お西南団委

by engekibukuro | 2016-07-03 09:37 | Comments(0)  

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