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1月21日(土)M「足跡姫」野田マップ

ー時代錯誤冬幽霊ー(ときあやまってふゆのゆうれい)
 作・演出:野田秀樹、東京芸術劇場プレイハウス
 この芝居は、直接ではないっが、働き盛りで亡くなった第十八代中村勘三郎へのオマージュだと野田は語っている。野田流の綾の入り乱れた芝居で、役と役者は、”三、四代目出雲阿国:宮沢りえ、さびしがり屋サルワカ:妻夫木聰、死体/売れない幽霊作家:古田新太、戯けもの:佐藤隆太、踊り子ヤワハダ:鈴木杏、万歳三唱太夫:池谷のぶえ、伊達の十役人:中村扇雀、腑分けもの:野田秀樹という面々が入り乱れ、意外々の現れ方で客を翻弄する・・・。しかし、本流は、宮沢りえの出雲阿国から発する物語で、歌舞伎の発生そのものを時代の抑圧をかいくぐっての、その実現の”苦難”を描いていて、それが間接に十八代勘三郎へのオマージュになるように導かれるのだ・・。むろん、舞台は多彩のシーンの連鎖で賑やかであり、野田芝居のエッセンスが詰まっている。そして、開幕前の布の敷かれたなにもない舞台から終幕まで、この芝居が、十八代目への追憶を超えて、舞台そのものの魔力を新しく感じさせたのだ・・。

by engekibukuro | 2017-01-22 09:31 | Comments(0)  

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