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2月8日(水)M「野の花ものがたり」劇団民藝

作:ふたくちつよし、演出:中島裕一郎、紀伊国屋サザンシアター
 この芝居は、鳥取市でホスピス「野の花診療所」を開いている徳永進の著書によっており、舞台は「野の花診療所」だ。医師も徳永が徳丸という名で出ている。診療所は19の病床があり、さまざまな病気で、患者は死を待っている。ふたくちは名作「ダモイー収容所から来た遺書」など暖かい人間味あふれる劇を書いてきた作家だ。こういうさまざまな形で死を待っている人たちのエピソード群を描くのにうってつけの作家だ。徳永は”地方勤務医時代、たくさんの患者の死に立ち会ったが、ほんとうに十分な対応や支えができたかどうか。野の花診療所は、助けてほしいと訴える人々をだれでも受け入れ、患者の望むことは何でもしてあげる、そんな場所にしたいと願った。人の死は終着駅なのか、死は悪者のなのか、あっていけないものなのか・・・。患者とその家族に寄り添い試行錯誤をつづけ
る徳丸医師。”さまざまなケースの患者たちの病気、家族とのかかわりがあるが、そこに見えてくる死は、徳丸医師は”みな立派に死んでゆく”と語るが、死という現象がとくに騒ぎ立てるほどのことはない当然の平凡な事柄に時にみえることがある。この舞台が、徳丸医師を演じる杉本孝次を筆頭に、いまでは残り少ない新劇の伝統を守っている民藝でしか、これだけの自然なアンサンブルをもてないと思える舞台だからこそ、死というものの自然な姿が見えてくるのだと思えた。死というものの凡庸さ
いうものの輝きをときとして消す・・。この芝居が改めて、死と向き合うことを心に持たせる作品だった。
































っざmなあんざmな・、
 

by engekibukuro | 2017-02-09 07:55 | Comments(0)  

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