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4月25日(月)M「やんごとなき二人」

作:安倍照雄、演出:平山秀幸、Space雑遊
 東京乾電池の綾田俊樹とベンガルの二人芝居で、突然闖入してくる女を、竹内芳織、太田順子、川端美郷が交代で演じる。
 大学教師の綾田が、多摩川の橋から飛び降り自殺を試みて、失敗して、川端で暮らしているホームレスのベンガルの小屋に半裸姿で入り込んでくる。綾田とベンガルの二人芝居は、前からたびたびゲストを呼んで公演してきた。久しぶりのこのコンビの芝居は、トシもとったし、哀感も深まっていい芝居だった。綾田は女房とうまくなくなっていたのに、娘の友達が家に泊まったっ時、女房と間違えてその友達の娘の胸をもんで、追い出された。ベンガルは愛していた息子を自分の配達の車で、飛び出してきた息子を轢いてしまった。その息子の骨でお守りを作って、多摩川の川辺に小屋をたてて暮らしている。長年のこのコンビの芝居、もつ焼きの店の話題で酒を飲みながら盛り上がったり、二人芝居の味はいやがおうにも深まって、心にグッとくる芝居になった。
・「舞台をまわす、舞台がまわる 山崎正和オーラルヒストリー」読了。山崎がインテレクチュアルとして、功成り名を遂げた人物だということは分かったが、こと演劇に関する部分はいただけない部分もあった。日本の演劇批評の貧困を語って、それは新聞記者が書くのが大部分だからだとといい、それでも日経の内田洋一さんのようなちゃんとした評論家もいるというのは嬉しかったが、アングラ芝居嫌いもいいが、”新宿の花園神社で紅テントと黒テントが殴り合いの喧嘩をした”などという、
そんなことは事実としてなかった。

by engekibukuro | 2017-04-26 08:01 | Comments(0)  

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