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5月31日M 「木下歌舞伎 四谷怪談ー通し上演ー

作:鶴屋南北、監修:補綴:木ノ下裕一、演出:杉原邦生、あうるすぽっと

午前11時開演で、終幕は午後5時、途中休憩は15分と、20分の2回、老人にはちょっとタイヘンだが、この6時間の「四谷怪談」見ごたえは十分だった。知っている役者も少なくて、伊藤喜兵衛 他を演じる猪俣俊明、仏孫兵衛 他を演じる小田豊、伊藤家の乳母お槙の元天井桟敷の蘭妖子、按摩宅悦 他を演じる東京デスロックの夏目慎也ぐらいだ。総員現代服で、音楽も現代ミュージック、装置は一切なし。昔、仲代達矢の伊右衛門の俳優座の「四谷怪談」を観たが、そのときは衣裳は時代物だった。この「四谷怪談」は、原典に沿いながら、苦しい地上の暮らしの悪あがきによる陰惨さを、なんとか浄化しようとする夢が、終幕の夜空の星の煌めきとともにみなぎっている長時間に堪える舞台だった。

by engekibukuro | 2017-06-01 06:42 | Comments(0)  

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