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6月1日(木)M★「クヒオ大佐」S★★「WAKABATYOU WHARE」

★作・演出:吉田大八、東京芸術劇場シアターウエスト
映画監督の吉田が創った芝居だ。このクヒオ大佐はアメリカの軍人で、その妻が宮沢りえが演じる。だが、大佐そのものは出てこない。出てくるのはクヒオ大佐に騙されて大金を奪われた女だ・・。この芝居、日本人が戦争でアメリカに負けて、現在でもアメリカ人に屈従する気持ちが消えない事実を描こうとしているのだが、そのモチーフはとても重要で面白いと思うが、演劇としては、アパートで洋裁で生活している妻を演じる宮沢のミステリアスな雰囲気が印象的なほかは、どうも分かりにくい舞台だった。
★★演出家佐藤信とそのパートナー舞踊家の竹屋啓子が、横浜の若葉町の古いビルを劇場、スタジオ、宿を複合したアートスペースとして再生して、活動を始めることになった。そのオープニングレセプションが行われた。まず祝いの事始めとして銕仙会の能楽師である清水寛二と西村高夫の”翁”が演じられ、次に佐藤とは60年来の盟友黒テントの服部吉次のピアノの弾き語り、服部の父服部良一の作曲した、「東京ブギウギ」と「君待てども」が演奏された。佐藤は劇場作りのエキスパートで、若き日の六本木の地下の劇場から、世田谷パブリックシアター、座・高円寺を含め、今回で11回目の劇場だ。佐藤の若々しさがまぶしく、佐藤の劇場芸術への夢が多彩に実ることを願わずにいられない。レセプションは大勢の演劇、舞踊界の人々が集まって盛大だった。

by engekibukuro | 2017-06-02 06:17 | Comments(0)  

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