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10月18日(水)M「リチャード三世」東京芸術劇場 プレイハスス

作:ウイリアム・シェイクスピア、翻訳:木下順二、演出・上演台本:シルヴィウ・ブルカレーテ、舞台美術:ドラゴン・プハージャル、音楽:ヴィシル・シリー、演出補:谷賢一
ルーマニアの鬼才ブルカレーテの演出した、この「リチャード三世」はテキストに忠実な舞台ではない。ブルカレーテがテキストに触発されたイメージを再構成したものだ。女優は渡辺美佐子ひとりだけ、他の女役は男の役者が演じる。リチャード三世を演じるのは佐々木蔵之介。このリチャードも背中にコブが場面々であったり、なかったりする。普通の意味でのシェイクスピアの「リチャード三世」ではないとは、河合祥一郎先生もいっていた。その一種恣意的ともいえる演出を日本の役者が的確に順応して、独特な舞台が出来上がった。舞台全体がブルカレーテの美意識に貫かれていて、荘厳ともいえる空気を作り出していた。なるほど世界的に評価されている演出家の仕事だと思わせた。
初日乾杯のときに出演していた有薗芳記に会った。渡辺さんとは、このまえ新国立劇場で上演した「マリアの首」の話をした。渡辺さんは初演の時の主役だった・・。

by engekibukuro | 2017-10-19 10:23 | Comments(0)  

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