人気ブログランキング | 話題のタグを見る

3月23日(金)M「鎮魂歌」Pカンパニー

原作:ドストエフスキー「罪と罰」より
脚本・演出:木島恭「書き下ろし」、全労済ホール/スペース・ゼロ
”昭和11年(1936年)。闇金融業社長の脇田が、その妹と共に殺された。犯人は貴城秀一。闇金で弱者を苦しめる奴は死んで当然と殺害するのだが、誤って、居合わせた妹も殺害してしまう。秀一には強盗殺人罪として懲役23年の判決が下される。”秀一は学業優秀で、東京帝大卒業後、一流企業に就職したが、昭和4年(1929年)の世界恐慌の影響で倒産し、失業したのだ。他に娼婦横山園子が登場する・・・。現在の世の中で「罪と罰」の日本版を書き上演することの意義がどこにあるのか、今一つ釈然としないのだが、秀一を演じるのは林次樹で、林の鬱屈した好演もあって、この芝居は「罪と罰」を読んでいない観客には、原作を読もうとする気を起こさせる力がある。私も、大昔、読んだ原作を思い出し、いろいろの人物、場面を思い出し、久しぶりに読み返そうとする気持ちになった。

by engekibukuro | 2018-03-24 10:07 | Comments(0)  

<< 3月24日(土)OM-2 ハム... 3月22日(木)M「yello... >>