5月31日(木)

吉野源三郎「きみたちはどう生きるか」(岩波文庫)再読した。なんとちゃんと読んでいなかったのかと反省しきり・・。巻末の丸山真男の・『君たちはどう生きるか』をめぐる回想ー吉野さんの霊にささげるーを読むと、この本がいかに社会、世の中の仕組みについての高度の問題をいかにわかりやっすく書いているか感嘆している。この本の新潮社からの初版は1937年で、私の生まれた年の前年だ。この本はそのころの東京の中産階級の気分が横溢している本で、まだ幼なかった私でも追体験できるきがするのだが、丸山の回想で私に少しばかり関係があることが書いてある。丸山はこの本で唯一気に入らないのは、水谷君のお姉さんの小生意気な「かつ子」さん・・・。そして、当時の新劇の劇場だった築地小劇場で、出版後だいぶたってから、この本が当時の児童劇団の劇団東童によって劇化され上演され、築地小劇場のファンだった丸山が観に行って、”舞台でも当時としてはきわめてモダンなパンタロンをはいた「かつ子さん」がコペル君のグループを前にしてナポレオンの偉大さについて一席ぶつ場面に、私は客席で鼻白む思いをしました。すでに時代が一層ひどくなっていあたので、原作のそうした個所を前面に出して演出をせざるを得なかった、という事情はあるでしょうが、期待が大きすぎたあtめか、私はガッカリして家路についたのを覚えています。”と書いている。その上演の大分後の昭和18年に私は、プロレタリア詩人だった父の友人壷井栄さんの紹介で、その劇団東童に子役として入団した・・。私は東童がこの「君たちはどう生きるか」を上演したのを知らなかった・・。
北斗賞・堀切句:”施餓鬼棚ひとの高さにおかれけり”、”蒼天に触れきし竹を伐り落とす”、”とんぼうに叩かれてまた水眠る”・・・・

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by engekibukuro | 2018-06-01 06:39 | Comments(0)  

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