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7月11日(水)★M「睾丸」★★S「満州戦線」

★作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ、ナイロン100℃、東京芸術劇場シアターウエスト
1968年の末期学生運動の活動家たちの25年後、1963年の生活を、ある元活動家一家に集まる人々を通して描いた作品。なんともデタラメな暮らしっぷりが、その時代のデタラメさの正確な描写になっている傑作だ。あらかじめプロットを決めず、稽古を重ねながら作品をつくってゆく手法を、三宅弘城、みのすけらのナイロン100℃のヴェテランたちがキャッチして、それに客演のイキウメの安井順平らがプラスして、作品がふくらんででゆくプロセスを体感できる舞台なのだ・・・。
★★作:パク・グニョン、翻訳:石川樹里、上演台本・演出:シライケイタ(温泉ドラゴン)、芸術監督:流山児祥、流山児★事務所、ザ・スズナリ
”流山児★事務所が「代代孫孫」に続いて放つパグ・グニョンの作品第二弾 満州という新天地で五族協和を信じ、日本人として生きた朝鮮の人々に迫る、強烈な火花を散らした若者たちの人生とは・・”スズナリの中央に四角の舞台をつくり、客はそれを両側から見下ろスタイルの芝居だ。主演は、伊藤弘子、清水直子(俳優座)、、みんふぁあ(洪明花)、いわいのふ健(温泉ドラゴン)、カゴシマジロー(TRASHMASTERS)、小暮拓矢の5人ア。上演台本を書いたシライは”僕の言葉に置き換えた部分はあるが、脚本の根幹は全く変えていない。「日本人になることを夢見て満州に渡たった朝鮮人」を「日本人が演じる」こと自体が最大な仕掛けだと、思うに至ったからだ。六人の俳優達と共に、この仕掛けに絡めとられそうになりながら、自分を問い直し、他者をと直し、血脈を遠い直し、演劇を問い直した一カ月だった。”現在、もっともノリにノッテいいるシライケイタの才気と勢いにのみこまれた1時間40分だった。
「凡そ君と」句:”二日はや豆腐屋に鳴る黒電話”、”獅子舞の海を見ている舳先かな”


by engekibukuro | 2018-07-12 11:03 | Comments(0)  

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