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11月20日(火)

渡辺京二「幻影の明治」を読む。
”名著「逝きし世の面影」の著者が「もうひとつの明治」を描く傑作歴史評論集。時代の底辺を直視した山田風太郎の明治シリーズ論から彰義隊崩れの挫折への眼差し、司馬史観への批判的考察、士族反乱の知られざる物語まで、維新の陰に埋もれた無告の民への共感から紡ぎだされる歴史叙述には、歴史を異化する力がある。”この本の裏表紙の惹句だが、まったくそのとうりの傑作評論集だ。渡辺京二は石牟礼道子も助力者としても知られているが、現在私の最も尊敬する歴史家、文人だ・・。80半ばの歳だが、文章は少しも枯れていないし、この人の文章を読むととても豊かな気持ちになる・・。またこの歴史家にはまだまだいろいろの著述の企画があり、最後は日本の現代史を書くそうだから、それまで元気にしていてもらわねばならない・・。
「堀切句」:”迷ひ猫の写真も貼る種物屋”、”生まれ日の春泥ひかりごと跨ぐ”

by engekibukuro | 2018-11-21 06:30 | Comments(0)  

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