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「シャープさんフラットさん」10月2日M本多劇場 

作・演出:ケラ、ナイロン100℃15周年記念公演。ホワイトチームとブラックチームの2本だて公演。2本とも出演しているのは三宅弘城と大倉孝二だけ、話はほぼ同じだそうだから二つは観られないので、現在絶好調の松永玲子が出るホワイトチームを選んだ。開幕冒頭にバスター・キートンの映画映像が流れる。ケラの「半自伝的」作品で、母親への憎悪、父への熱愛が最初に示されて、人生の折々に亡父と対話する。主人公は劇団主宰者の劇作・演出家。芝居は公演まじかに主人公が突然稽古を投げ出して理由も告げづに失踪してしまう。行き先は東京から遠くないサナトリウム。時代はバブルの絶頂期、贅沢なサナトリウムだ。芝居はここで日を送る様々な人々が織り成す物語。そういう物語のさなかで彼が亡父の霊と対話しながら人生を見つめなおすという、ケラ独特のコメデイタッチをまじえながらのシリアスなドラマだ。滞在者の人物の面白さ、背景のバブルの最盛期から没落までの時代の推移を如実に感じさせる作劇術、冒頭のキートンから出発した主人公のナンセンス喜劇への偏愛をさらすシーン、それらが融合して独特の一つの時代とそこに生きた人物を描いたなにか気持ちをしーんとさせた芝居だった。なにより客演をまじえたか俳優がいい。狙った松永は期待以上の面白さだったし、松永と大倉孝二がケラが育てて大成しつつある俳優の双璧だろう。ケラとナイロンの俳優たちの成熟を明示した15周年記念公演だった。、

by engekibukuro | 2008-10-03 13:37  

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