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1月13日(金)

 







・小沢信男「俳句世語り」(岩波新書)、この88歳の素敵な本のことを書こうと思ったが、病院に行く時間がきてしまった。昨日から読みだした高村薫「土の記」をもってゆく、待ち時間に読もう。とても面白い・・・。夜は、流山児★事務所の「メカニズム作戦」を観る予定。

by engekibukuro | 2017-01-13 08:46  

1月11日(水)M「フォトジェニック」鵺的

作・演出:高木登、SPACE梟門
 この芝居は、モデルを次々殺す、カメラマンとモデルの話で、いかにも鵺的な芝居だ。この特異な劇団は、しっかり固定ファンをもっている・・。主宰の高木の自らの演劇に対する構えをパンフに書いている。
”あんたの芝居には美人しか出てこないとよく言われる。あんたは面食いだととも言われる。じっさいそんなことはないのだが、芝居にかぎっていえば、自分の書くものはどこか陰惨で、それをそのまま差し出すのはエンターテイメントの流儀にかなわないからだと考える。ホラー映画で殺される女性はたいてい美人である。不様な花が散っても快楽にはならない。それはもうそういううもので、リアリズムの論理もフェミニステイックな思想もこの流儀の前では無力だ。エンターテイメントとは根幹で人間の欲望と直結している。
 悲惨、恐怖、闇、酸鼻、そうしたことを作品として美しく昇華するためには美しい身体が必要である。ここに四人の美しい女優がいる。つまりそれだけ本作を残酷な物語にできるということだ。自分は満足している。あとはあなたを満足させるだけだ。”
 この舞台が、悲惨、恐怖、闇、酸鼻、そうしたことを美しく昇華できているか、それは不十分だというより、その可能性自体を感じさせたことは確かである。

by engekibukuro | 2017-01-12 10:06  

1月10日(火)小田島雄志翻訳戯曲賞

 
 第九回小田島雄志翻訳戯曲賞の授賞式が、池袋のあうるすぽっとで行われた。
今回の受賞者は、洪明花(ほん みょんふあ)さんと、秋月準也さん。
 洪明花さんは、翻訳、通訳のもならず、女優としても舞台や映画にも出演している。今回の受賞作は「トンマッコルへようこそ」(チャンジン作、東憲司演出)、主催:日本演出者協会「日韓演劇フェステイバル」、および「代代孫孫」(パク・グニヨン作、シライケイタ演出)主催:流山児★事務所)
 秋月準也さんは、北海道大学文学研究科博士課程後期課程在学中。専門は、ミハイル・ブルガーコフ。今回の受賞作は、「ゾーヤ・ベーリツのアパート」(ミハイル・ブルガーコフ作、黒沢世莉演出)主催:時間堂。
 小田島先生による選考過程のは初表、お二人への賞状、副賞授与。例年の高野豊島区長、国際交流基金理事長の祝辞、ゲストとして女優、劇作家、翻訳家の中村マリ子さんのお二人への祝辞。
 終わって、ロビーでのパーテイ、元雑誌「悲劇喜劇」の編集長の今村麻子さん、中村マリ子さんとおはなしする。今村さんは、いまはパンフレットの仕事、仕事始めは1月の二兎社の「ザ・空気」のパンフレットの仕事だそうで、マリ子さんとは昨年の主宰する「パニックシアター」に書き下ろした新作「パパ・オビリガータ」が素晴らしかったというの話をする。あと、流山児さん、シライケイタ
さんと・・。

by engekibukuro | 2017-01-11 10:07  

1月9日(月)M「豚小屋ーある私的な寓話」

作:アソル・フガート、翻訳・演出:栗山民也、、地人会新社、新国立劇場小劇場
 アソル・フガートは南アフリカの劇作家だ。これまでアパルトヘイト(人種隔離政策)の真っただ中の南アフリカにあって、白人俳優と黒人俳優を同じ舞台に立つような演劇活動のために投獄までされた
「反アパルトヘイト」の闘士として知られている。その、フガートが、第二次大戦中、旧ソ連軍から脱走し、41年間「豚小屋」に隠れて生きた実在の人物の物語に刺激を受け、書かれた作品だ。
 登場するのは、北村有起哉が演じるパーヴェル・イワーノヴィッチと、田畑智子が演じる妻のブラスコービアの二人だけ・・。
 しかし、北村も田畑も懸命に演じているのに、しかもほとんど極限状態の物語なのに胸に迫ってこない。フガートの言葉として「わたしは、ロシアについて書いたのではない。また、豚を飼う農夫の物語について、でもない。豚小屋とはメタファーであり、わたしたちの現実のなかに見つけること出来る、多くの人間の出会う壁のような不自由について書いたつもりだ。」と言っている。ちなみに、この芝居は栗山が1991年、いまから26年前に上演された。この芝居をもどかしく感じたのは、”人間の出会う壁のような不自由”の性質が、現在ではまったく様相が変わったからだろう、としか考えられない。そのことを感じさせたことが、この芝居の現在での意義だろう。

by engekibukuro | 2017-01-10 09:53  

1月8日(日)















 ★夕方、上野のの不忍池のお前の海鮮中華料理の連風で毎年恒例のの新年会、義妹と息子一家、孫二人が部屋を走り回って遊びまくる・・・、これで今年の正月の締めになった・・・。

by engekibukuro | 2017-01-09 09:19  

1月7日(土)

・今月の朝日新聞の片山杜秀の文芸時評は、高村薫の単行本の「土の記」と新潮1月号の上田岳弘の「塔と重力」だった。高村の本は未読だが、上田の小説は読んだ。
”主人公の田辺は阪神・淡路大震災のとき高校生。宿泊先のホテルが崩れ、二日間生き埋めの末、救出されるた。が、同宿していた憧れの美希子は死ぬ。地震と死への恐怖。「理想の女性」の喪失。これらの経験が、東日本大震災後の東京都心で働く田辺の心を、今も蝕み続けている。そこに救い主のように現れるのが、大学時代の友人、水上。彼は田辺に土の揺らぐ不安から、逃れるための奇想天外のビジョンを与える。重力から脱出すればいい。SFk作家アーサー・クラークの宇宙エレベーターか、彫刻家ブランクーシの無限柱か。バベルの塔もびっくりの高さの塔を無重力圏にまで延ばしてそこに住めばいい。また水上は田辺にこうも教える。田辺の心に住む美希子とはもはや記憶と想像の織り成すイメージに過ぎず、同じイメージと重なる別の女性が居れば、それはイコール美希子なのだと。田辺は水上に洗脳される。水上が次から次へと紹介する女性に美希子をダブらせる。SNSあに過度に依存して、自らを電脳空間内に住む肉体なき意識、高みの塔に住む神のごときものと思い込もうとする。(後略)”以上の片山の要約にびっくりした。。そういう小説だったのかと・・。ただ、SNSに過度に依存する生活とはどういうものかということは、SNSに無縁の私には、現代社会にもう無縁な生活をしてるなと率直に思わせる小説だった。同じ新潮に原節子の発掘された「手帳抄」が掲載されていて、大スターの原が、横浜の自宅から世田谷の撮影所まで電車で通っていって、車などにのらなかったそうで、その電車の見聞を書いているのが驚きだった。
・新春初のおもろ・・。中川君ともう一人の常連さん、おもろも夫婦二人では大変で、今年一いっぱいかもしれないと、店主のヒデキさん、せいぜいこちらも頑張って飲もう!

by engekibukuro | 2017-01-08 10:00  

1月6日(金)



・ジェームス・サーバー「傍迷惑の人々」読み終わる。
サーバーの短編小説集だが、サーバー自身が描く挿絵が素晴らしいのだ。サーバーの絵は、影響を受けた日本の画家長新太の絵を思いうかべればいい・・。それとジョン・レノンが絵を描いていることはしあっれているが、「15歳の頃は、ぼくの絵はぜんぶサーバー化していた」とまで言っている。アメリカ・ニューヨークのハイブロウの雑誌「ニューヨーカー」の創刊のころからの常連ライターで、同僚のB・ホワイトと毎号書いていた「トーク・オブ・ザ・タウン(街の話題)」は同誌の名物記事だった。ダニー・ケイが主演した名作「虹をつかむ男」の原作者でもある。「マクベス殺人事件」は。推理小説のファンのご婦人が、ペンギン叢書で間違えてシェイクスピアの「マクベス」を買ってしまい。アガサ・クリステイの探偵エルキューロ・ポアロにマクベスを殺した犯人を推理させる抱腹絶倒の小説だ。光文社古典新訳文庫は、面白い古典の新訳がたくさんある。本屋でこの小説の挿絵を立ち見すれば、すぐ読みたくなるのうけあいだ!
・今年こそ、プラスでスタートするぞと誓って買った初競馬の金杯は、今年も現実の厳しさを思い知らされたのだった!

by engekibukuro | 2017-01-07 09:42  

1月6日(金)



・ジェームス・サーバー「傍迷惑の人々」読み終わる。
サーバーの短編小説集だが、サーバー自身が描く挿絵が素晴らしいのだ。サーバーの絵は、影響を受けた日本の画家長新太の絵を思いうかべればいい・・。それとジョン・レノンが絵を描いていることはしあっれているが、「15歳の頃は、ぼくの絵はぜんぶサーバー化していた」とまで言っている。アメリカ・ニューヨークのハイブロウの雑誌「ニューヨーカー」の創刊のころからの常連ライターで、同僚のB・ホワイトと毎号書いていた「トーク・オブ・ザ・タウン(街の話題)」は同誌の名物記事だった。ダニー・ケイが主演した名作「虹をつかむ男」の原作者でもある。「マクベス殺人事件」は。推理小説のファンのご婦人が、ペンギン叢書で間違えてシェイクスピアの「マクベス」を買ってしまい。アガサ・クリステイの探偵エルキューロ・ポアロにマクベスを殺した犯人を推理させる抱腹絶倒の小説だ。光文社古典新訳文庫は、面白い古典の新訳がたくさんある。本屋でこの小説の挿絵を立ち見すれば、すぐ読みたくなるのうけあいだ!
・今年こそ、プラスでスタートするぞと誓って買った初競馬の金杯は、今年も現実の厳しさを思い知らされたのだった!

by engekibukuro | 2017-01-07 09:42  

1月5日(木)S「ゴドーを待ちながら」

作:サミュエル・ベケット、演出:柄本明、ザ・スズナリ

 柄本佑・柄本時生の兄弟のユニット「ET×2」が企画した公演。
柄本兄弟の人気だろう、劇場は超満員、私の本年初芝居、兄弟の熱気が伝わってくる芝居で、新年早々良い舞台を観た。むろん、ひたすらゴドーを待つエストラゴン(ゴゴー)、ウラジミール(デイデイー)の二人の芝居・・。トシだから、種類の違ったこの芝居は、何回も観ている。今回の舞台の特筆すべき見どころは、ゴドーにまつわる、いままでの多かれ、少なかれいわば”不条理劇”という新劇臭さが全く払拭されていること・・。だからといって、そこが浅い芝居になっているわけではない。一番今回の舞台で驚いたのは、谷川昭一朗が演じるラッキーの、”考え"をしゃべれと、主人ポッツオに言われて、わけのわからない難解な長広舌をしゃべる有名なシーンがある。演じる谷川は、私は現在の演劇界では有数の名優だと思っていたので、この長広舌を期待していたのだが、柄本演出は、しゃべりはごく軽くして、このシーンを縄跳びのシーンにしたのだ・・。谷川のしゃべりで、若い二人の芝居が目立たなくなってしまうのを避けたのかもしれないが、谷川のラッキーはそれなりのきっちりした存在感は確保されていた・・。とにかく柄本兄弟の懸命の演技から、ゴドーというわけのわからない人物を待って、とにかく一生懸命に生きているゴゴーとデイデイーと我々の毎日と同じだと思わせるものがあったのだ・・。それに、”女が墓場の石に子を産んで、世界があった”というようなセリフはきっちり心に残った・・。不確かな見方かもしれないが、正月早々良い舞台を観て、満足だった・・。

by engekibukuro | 2017-01-06 10:08  

1月5日(木)S「ゴドーを待ちながら」

作:サミュエル・ベケット、演出:柄本明、ザ・スズナリ

 柄本佑・柄本時生の兄弟のユニット「ET×2」が企画した公演。
柄本兄弟の人気だろう、劇場は超満員、私の本年初芝居、兄弟の熱気が伝わってくる芝居で、新年早々良い舞台を観た。むろん、ひたすらゴドーを待つエストラゴン(ゴゴー)、ウラジミール(デイデイー)の二人の芝居・・。トシだから、種類の違ったこの芝居は、何回も観ている。今回の舞台の特筆すべき見どころは、ゴドーにまつわる、いままでの多かれ、少なかれいわば”不条理劇”という新劇臭さが全く払拭されていること・・。だからといって、そこが浅い芝居になっているわけではない。一番今回の舞台で驚いたのは、谷川昭一朗が演じるラッキーの、”考え"をしゃべれと、主人ポッツオに言われて、わけのわからない難解な長広舌をしゃべる有名なシーンがある。演じる谷川は、私は現在の演劇界では有数の名優だと思っていたので、この長広舌を期待していたのだが、柄本演出は、しゃべりはごく軽くして、このシーンを縄跳びのシーンにしたのだ・・。谷川のしゃべりで、若い二人の芝居が目立たなくなってしまうのを避けたのかもしれないが、谷川のラッキーはそれなりのきっちりした存在感は確保されていた・・。とにかく柄本兄弟の懸命の演技から、ゴドーというわけのわからない人物を待って、とにかく一生懸命に生きているゴゴーとデイデイーと我々の毎日と同じだと思わせるものがあったのだ・・。それに、”女が墓場の石に子を産んで、世界があった”というようなセリフはきっちり心に残った・・。不確かな見方かもしれないが、正月早々良い舞台を観て、満足だった・・。

by engekibukuro | 2017-01-06 10:08