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12月30日(土)

昨日書いた剣持弘子「カレーライスは日本食」読了。彼女の質問、昭和29年我が家で作ってくれたカレーライスが、おいしかったか、失望したのかという質問は、カレーライスはそれぞれの家で独自の流儀があること、ないより、そのころの我が家は父がほとんど無収入の共産党の活動家だったので、カレーライスを食べたこと自体が、大御馳走で、それを「うちのカレーとは違う」といった、そう表現したのだと思う。うちのカレーはもっとんでもないもだったかもしれない・・。それは、とにかく、この本は副題の「私の体験的食文化史」が、日本の戦後の食文化の典型的な表現の著述になっていること、そしてこの本には、間々に、彼女の専門のイタリアの昔話の翻訳が挿入されていて、それがこの本を更に面白いものにしている・・。彼女はわたしより三歳上で、老人ホームで暮らしているのだが、元気で過ごしてほしい。
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by engekibukuro | 2017-12-31 09:36 | Comments(0)  

12月29日(金)

従姉弟の剣持弘子から「カレーライスは日本食 わたしの体験的食文化史」という本を寄贈された。彼女の出身校の日本女子栄養大学出版部から出版された本だ。長い間会っていないが、今は横浜の老人ホームで暮らしているという。栄養士として働きながら、イタリア語を学び、日本とイタリアの昔話を研究、本も出している。その本に付箋が張ってあって、「昭和二十九年、私が受験のために東京の叔母の家に滞在していた時のことである。忙しい叔母に代わって夕食の支度をまかされて、まず作ったのがカレーライスだった。その時、年下の従兄弟たちが「うちのカレーとは違う」と言った。それが褒め言葉なのか、失望を表わしたものなのか、じつはいまだにわからないままである。聞きただす勇気がなかった。」という箇所だ。その答えをききたいという質問なのだ、まあ大昔の事で・・。とにかく全部読んでからだということで読み始めた。実に多様な食の体験が書かれていて、中身が詰まった本で感心しながら読んでいる。
 暮のかたずけをいかげんにやりだす・・。

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by engekibukuro | 2017-12-30 10:33 | Comments(0)  

12月28日(木)

昨日のシアター1010での「青空の休暇」が今年の観劇。劇場のある北千住から千代田線で千駄木に行き、正月にくる息子一家の土産のため菊見煎餅の店に行き、各種煎餅を買う。今日は、孫のために評判の「うんこ漢字ドリル」を池袋三省堂で飼う。それと、正月の我が家のお屠蘇にしているシェリー酒をやまやで買う。シェリーの種類が今年は少なくなった。とにかくゴンザレス・テイオペペの辛口を買う。そして、今年最後のおもろへ。今年最後の40℃の泡盛を堪能・・。でも中川君にも沢さんにも会えず、ちょっと残念・・。

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by engekibukuro | 2017-12-29 09:31 | Comments(0)  

12月27日(水)Mミュージカル「青空の休暇」シアター1010

原作:辻仁成、脚本:中島淳彦、演出:鵜山仁、ミュージカルカンパニーイッツフォーリーズ
”物語は1991年夏。50年前の真珠湾攻撃に参戦した3人の若者たちも、今や75歳。自分たちが攻撃したパールハーバーを見ようと再びハワイへ旅立った。それぞれが胸に深い傷を抱えながらも、慣れない海外旅行に右往左往の3人組。そして碧い空のハワイで、不時着した九七式の三号艦上攻撃機が、ある牧場主によって隠されていたことを知るのだが・・。”
 この作品は2011年に初演された。この芝居の中心は、この攻撃機を再生させて、再び青空に飛ばせるまての話だが、当局から飛行許可が出ない・・・、これも当然のような気もするが、それを観点を変えて、あの戦争が、真珠湾攻撃がいかに無謀なことだったかという話にもなる。しかし、そういうことを一切超越する、悠然たる時の流れをこの芝居が感じさせたこと、青空の休暇というタイトルが如実にそれを感じさせたことだ・・。

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by engekibukuro | 2017-12-28 10:21 | Comments(0)  

12月26日(火)「銀漢」1月号 特別企画(新春座談会)1 谷岡健彦×堀切克洋

私の共通の友人である谷岡さんと堀切君との対談だ。堀切君はこのたび、俳句の重要な賞である「北斗賞」を受賞した。二人は齢は離れているが、二人とも演劇の研究者である。谷岡さんは上智大学を出て東大の大学院に行き、現在は東工大の教授である。いまは朝日新聞の演劇評を担当している。堀切君は一橋大を出て、東大の大学院を経て、フランスに留学、アントナン・アルトーの研究者である。そして日本経済新聞の演劇評も書いている。二人は国際演劇協会のプログラムで知り合った。俳句については、谷岡さんが、共立女子大の講師をやっていた時、帰りに銀漢亭によって飲んでいたとき、勧められて、俳句を作りだした。そして超結社の句会、「湯島句会」に出句して、そこから俳句の魅力に取りつかれ本格的に俳句を始めた。もう句集を1冊出している。堀切君は、その湯島句会に谷岡さんに誘われて、湯島句会に出句、「くじらには海はおおきな水たまり」という句が選ばれて、それから俳句を本式に始めた。二人に共通しているのは、俳句の勉強の仕方、私も湯島句会に出句したが、勉強の仕方がさすが秀才とは違うものだとつくずく感じている。今回の座談会も俳句と演劇の関係について、興味深い話が出ていて、次号が楽しみだ。さらに、この二人は、週刊金曜日の「櫂未知子の金曜俳句」という俳句のページにほとんど毎回二人とも選ばれている。たとえば、2017年1月27日の号では、「雪達磨」という兼題で、「足許を犬に嗅がるる雪だるま」が谷岡さん、「にはとりの通り過ぎたる雪達磨」が堀切君と並んで選ばれている。

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by engekibukuro | 2017-12-27 10:43 | Comments(0)  

12月25日(月)M「ぞんぞろり」岸田今日子記念 円こどもステージNO・36

作・演出:内藤裕子、演劇集団円、シアターχ
 この岸田今日子記念 円こどのステージも36回目を迎えた。岸田が良質な子どものための芝居を見せるために、別役実、谷川俊太郎、佐野洋子に書いてもらい、子どもも大人も楽しめるお芝居のを毎年暮れの楽しみとしてもう定着しているステージだ。驚いたことに作・演出の内藤が初めてお芝居を観たのが、このステージだったという。今回のお芝居は、内藤が大好きな落語の世界。町内で評判の団子屋の娘を、大家のドラ息子の与太郎が、惚れぬいて、頑張って、とうとう娘の心にとどいて、ちゃんとした男になった・・。円の役者たちの演技水準は高い・・。とくに子どもために書いたとは思えない芝居だが、舞台前の桟敷で観ていた子どもたちが、ちゃんと面白そうに観ていた。内藤の原点回帰は成功していた・・。良かったね・・。

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by engekibukuro | 2017-12-26 10:18 | Comments(0)  

12月24日(日)有馬記念

・私の狙った、ミルコ・デムーロの騎乗したスワーブリチャードは、微差でリメール騎乗のクイーンズリングに負けて、4着、三着狙いのワイド馬券を買っていたので完敗。それにしても北島三郎の持ち馬武豊騎乗のキタサンブラックは強かった。これで今年の競馬は終わり・・・。それでも、今年は寺山修司の影響で競馬を初めてほぼ50年、毎週欠かさず馬券を買って、例年マイナスだったのが、今年は、むろん零細馬券を買っていたにしても、2770円のプラスになった。これはこの世界では快挙に属する・・何て言って、有馬記念で最後の勝利を飾れなったことを自ら慰めているのだった。
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by engekibukuro | 2017-12-25 10:57 | Comments(0)  

12月23日(土)M「標ーshirube-」劇団桟敷童子

作:サジキドウジ、演出:東憲司、美術:塵芥、すみだパークスタジオー倉ー
”強度に伝わる九千坊伝説が大好きである。この伝説をもとに5本の戯曲を書いた。どれも時代は異なり、話は別物である。劇団の歴史を彩る大事な作品群であった。旗揚げ公演の「餓鬼道の都市」も、九千坊伝説をもとに書いた作品であった。劇団員が夜なべして風車を作り、舞台に飾った。もうあれから18年である。あの時の仲間の何人かは去り、そして新しい仲間が増えた。いつも故郷の海を想いながら執筆した。故郷の海岸部には多くの古墳があって、少年の僕はそこで遊んだ。玄界灘を越えた向こうに異国があって、知らない場所が存在する。その海の向こうに浪漫を感じた。今回でこの九千坊伝説の物語と決別しようと決めた。理由はない・・この『標』が最終章である。”と作者東は書いている。
こんどの物語りは、日本の終戦直前、その伝説の海のわだつみの因習にとらわれている集落に、脱走兵3人が紛れ込んできた。この集落には、河童頭衆七人女(かわらずしゅうしちにんめ)という集団が存在し、集落本体の湊地区・千坊集落とは離れて暮らしている。芝居はこの脱走兵たちと、七人衆の間に起こる軋轢を主に、物語は八方に飛散して、東の物語りのいつものごとく多岐にわたるさまざまなエピソードがくり広げられてゆく・・。今回の異色は七人女の頭ワタリを、客演の演劇集団円の朴璐美が演じていることで、この朴のエネルギッシュな迫力満点の演技が舞台を引っ張っていった。ラストはこの劇団、このスタジオ独特の無数の風車が舞台一面を飾る・・・。終戦直後の日本の知られざる集落の物語り・・。華麗な塵芥のスペクタクルを今回も堪能できたが、この伝説の物語りと時代を混淆させる劇は、もう燃えつきた感もある。作者も決別すると書いている。次の新生する作品を期待したい。


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by engekibukuro | 2017-12-24 10:09 | Comments(0)  

12月22日(金)M「アテネのタイモン」彩の国さいたま芸術劇場

蜷川幸雄に代わって、彩の国シェイクスピアシリーズ芸術監督に就任した吉田鋼太郎の演出による初の舞台だ。
 「アテネのタイモン」はシェイクスピアの作品でも上演されることが少ない作品だ。
”アテネの貴族タイモン(吉田鋼太郎)は執事フレヴィアス(横田栄司)の助言、哲学者アベマンタス(藤原竜也)の皮肉を無視し、誰にも気前よく金品を与え、ついに破産。友人たちが自分の金目当てだったことが分り、すっかり人間不信に陥る。森に引きこもるタイモンは、復讐のためにアテネを滅ぼそうと蜂起した武将アルシバイアデイーズ(柿澤勇人)に掘り当てた金を与える。”この芝居、二幕目からのタイモンが森に引き込んでからの、吉田の演技が光り、舞台も緊張感がみなぎり、その面白さは蜷川幸雄を完璧に継いだと思えた舞台だった。残りのシェイクスピア作品の吉田演出が楽しみになった。

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by engekibukuro | 2017-12-23 07:38 | Comments(0)  

12月21日(木)”別役実の男と女の二人芝居”Pカンパニー、西池袋スタジオ

Aプロ
「星の時間」演出:富士川正美、出演:磯貝誠、木村万里
飼い猫を探している男が粗末なテーブルが置かれた場所にやってきた。そこに乳母車を押した女が現れ、次第にレストランのように、テーブルに料理をを用意し、男はそれを食す。そのメインデイシュの肉は・・男の探していた・・それの肉だった。どこか宮沢賢治の童話を思わせる芝居だった。
「眠っちゃいけない子守歌」演出:山下悟、出演:坂口芳貞、木村愛子
”一人暮らしの年老いた男の住むアパートにある福祉の会から女が派遣されてきた。二人の会話はぜんぜんかみ合わない。女はビスケットや紅茶の話をしかけるが、男は「それが世界となんの関係があるのか」と、この芝居女の形而下性と、男の形而上性が際立って対立する。「世界」しか相手にしない男を演じる坂口の演技が絶品だった。文学座の「青べか物語」の坂口も名演技だったが、この男の演技も胸に深く残る名演技だった。老人は「世界」に対峙して生きてゆくのが、本筋だと学ぶことができた。ビスケットや紅茶でなく・・て。

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by engekibukuro | 2017-12-22 10:21 | Comments(0)