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2月27日(水)M「世界は一人」パルコ・プロデュース

作・演出:岩井秀人、音楽:前野健太、東京芸術劇場プレイハウス
”舞台はかって巨大な製鉄所を中心に栄えたが、寂れきってシャタ-街となった海辺の街。そこに生まれ育った同級生3人、森吾郎、田辺美子、佐々木良平の人生のねじれた交わり・・。”この3人、吾郎を松尾スズキ、美子を松たか子、良平を瑛大が演じる。物語りは流沙のょうに、散文詩のように流れてゆく・・・。松尾の故郷、北九州の八幡製鉄とおぼしき巨大な廃屋が舞台の奥にそそり立っていて、それがこの物語の客観性を保証していて、3人の前野健太の音楽が寄りそう寂寥の物語が、日本人の現在のそれぞれの心情に静かに訴える・・・。久しぶりに松尾の舞台を観て、懐かしかった・・。
「堀切句」:”無理数の永久へとつづく星月夜”、”新豆腐押せば滲みだす嵯峨の水”

by engekibukuro | 2019-02-28 07:16 | Comments(0)  

2月26日(火)

石牟礼道子「苦海浄土」を再読する。改めて感銘を受ける。解説の渡辺京二のこの作品のポイントは、”「苦海浄土」は患者とその家族たちのだ陥ちこんだ奈落ー人間の声が聞き取れず、この世とつながりが切れてしまった無間地獄を描きだしたのであり、そのことを可能にさせたのは、彼女自身が陥ちこんでいる深い奈落だったのである。”と書いている。まさにそのことを如実に感じた。また、三読しよう・・。
「堀切句」:”子のすでに人のかたちに星今宵”、”茗荷の花咲く一日を何もせず”

by engekibukuro | 2019-02-27 06:25 | Comments(0)  

2月25日(月)

・日本近代演劇史研究会編「つかこうへいの世界 消された<知>」(社会評論社)を「俳句を作る演劇人の会」の仲間の伊藤真紀さんにいkただく。伊藤さんは、この本の第9章「シナリオ「つか版・忠臣蔵」「滅私」型の自己表出」を書いている。「つか版・忠臣蔵」は1982年の大晦日、12月31日の「紅白歌合戦」の裏番組としてテレビ東京で放送された。午後9時から11時45分までの2時間45分の大型ドラマ・・。「忠臣蔵」のパロデイだ。仇討ちは、浪士たちの再就職のための出来事だというドラマだそうで、とても面白い紹介と論考で、読みでがあった・・。
「堀切句」:”大奥の犇めきあへる立版古”、”夜濯の渦となりたるワンピース”

by engekibukuro | 2019-02-26 10:17 | Comments(0)  

2月24日(日)

・池袋の劇場で、朝日新聞に劇評を書き、AICT(国際演劇評論家協会)日本センターの会長である山本健一さんに会った。その山本さんに21日の谷岡健彦さんの「ヘンリー五世」の劇評のことを聞いた。”とても良い劇評fだった、技術的なことも書いているし、・・彼はいいね”と・・これは我がことのように嬉しかった・・。
・日曜競馬、中山競馬場での「中山記念」は松岡騎手が騎乗したウインブライトの単勝と複勝をとり、阪神競馬場での「阪急杯」では岩田騎手騎乗のレッツゴードンキの複勝が取れて、まずまずの結果だった・・。
「堀切句」:”しんじつは人の数だけチェーホフ忌”、鷺草の羽を休めてゐるところ“・・・・…・・・・

by engekibukuro | 2019-02-25 06:54 | Comments(0)  

2月23日(土)Ml「芸人と兵隊」トム・プロジェクト プロデュース

作:古川健、演出:日澤雄介、東京芸術劇場シアターウエスト
日中戦争中に戦地に派遣された慰問団「わらわし隊」の物語。”昭和16年春。あるベテラン夫婦漫才師が中国大陸への旅に出る。芸人を続けるには戦争に協力しかなかったのだ。夫婦や芸人仲間たちいは前線近くまで旅を続ける。兵士に笑いを届けることで、再び芸人としての喜びを感ていた。そんな旅も終わりに近付いたある日、慰問団は戦闘に巻き込まれる。”この芝居は団長夫婦を演じた、村井國夫と柴田理恵が芝居の中心になって面白い舞台を作った。妻は戦闘に巻き込まれて死ぬ・・。妻を失った孤独な夫の情感を村井が深々と演じて感動した。
「堀切句」:”噴水のよろめきて芯うしなはず”、”もう腹が減ってをるなり昼寝覚” ・池袋ふくろで中川君、島田君と呑む・・。

by engekibukuro | 2019-02-24 07:55 | Comments(0)  

2月22日(金)

21日の朝日新聞夕刊の谷岡健彦の劇評、彩の国さいたま芸術劇場公演「ヘンリー五世」(演出:吉田鋼太郎)の劇評が読みごたえがあった。私はこの舞台を観ていないので、評価の当否ではなく、劇評の書き方、文体のことを言う。大昔、読売新聞に載ったイギリスの劇評家・ケネス・タイナンの劇評の翻訳を読んで、日本の新聞の劇評の物足りなさを痛感したが、この谷岡の劇評でタイナンの劇評を思い出したのだ。テキストの精読(多分原文)、演出、演技への柔軟で厳しい評価、そして舞台の全体像の提示、読んでいて生き生きと舞台を想像できるのだ。
「堀切句」:”父の日の頬に逆らふ三枚刃”、”短夜の鶴いちまいの紙屑に”

by engekibukuro | 2019-02-23 09:54 | Comments(0)  

2月21日(木)

今週の週刊文春の経済学者・金子勝の「家の履歴書」の末尾に書いた文章に共感した。
「今の日本は森友・加計問題や統計の嘘までバレても内閣は知らんぷり、国内産業の世界シェアはダダ下がり。残るは自動車、炭素繊維とledだけ。金融主導経済で、従来の経済学は役にたたない。歴史の終わりの真っ只中にあるいんです。世論調査の六割の人が未来は暗いと考えています。少子高齢化が進んで緩やかに国が滅びるなんてナンセンス。安政の大獄の最中に明治維新を想像できた人がいたでしょうか。きっと急変直下で激変する。このことはリーマンショックや東日本大震災で学んだはずです。そんな時、思いも知らない若い人が出てきて日本を変えてゆくかもしれない。その変化は僕が期待するものではないかもいしれないけれど、楽しみにしていま。」
「堀切句」:”青梅の山と積まれて崩れけり”、”胎の子に誘はれたる昼寝かな”……・・

by engekibukuro | 2019-02-22 11:36 | Comments(0)  

2月20日(水)M「熱帯樹」世田谷パブリックシアター

作:三島由紀夫、演出:小川絵梨子、シアタートラム
 この芝居、立ち見の女性客が劇場壁際にびっしり・・。驚いて、隣の演劇評論家の林あまりさんに聞いたら、この芝居の一家の息子勇を演じている林遣都のファンだという・・。知らなかった・・林という俳優も初めて観るのだ。この三島の近親愛のダブーを描いた芝居は、ほかに鶴見辰吾、中嶋朋子、岡本玲、栗田桃子が出演した。今回の上演は、近親愛のダブーを甘美に描いた芝居というより、パンフでの俳優の座談会で鶴見が語る「この家族の濃い関わり合い方には、現代の人間関係の希薄さとは真逆の魅力を感じます。だって、全編にわたって誰もが家族のことばかり話している。好きで好きでしょうがない気持ちが、突き抜けて「殺す」「殺される」になってしまう。その意味では、彼らはやっぱり愛に溢れている家族です・・・。」ということを感じさせる舞台だった。それは5人の俳優たちの充実した演技がもたらしたものだ。
「堀切句」:”天日を余さず隠す朴の花”、”母の日に母に訊きたる父のこと”・・・・

by engekibukuro | 2019-02-21 10:09 | Comments(0)  

2月19日(火)

「文学界」3月号の川上未映子「夏物語」前編500枚を読了する。久しぶりに読み終わるのがおしくて、1ページ々時間をかけて、大事に読んだ・・。内容そのものは、主人公はは売れない小説家で、姉と姪との交流、人工授精の話とかなのだが、文章の喚起力のすばらしさ、前から川上の小説は好きだったが、今回ほどその文章の現実への豊かな喚起力に感銘を受けた小節はない。来月号の後編500枚が楽しみでならない。
「堀切句」:”巻尺の巻き戻りよき夏隣”、”花は葉にまだ肩書のなき名刺”…・・・・

by engekibukuro | 2019-02-20 06:42 | Comments(0)  

2月18日(月)俳句を作る演劇人の会

於・神保町銀漢亭
 会が始まる前にカウンターで吞んでいたら、銀漢亭主宰の伊藤伊那男先生と話している女性が、今日、劇団民芸の「正造の石」を観てきたというハナシが出て、彼女と民藝の話、芝居の話をして、話が弾んで・・・。彼女は信州上田の俳人で、名刺をいただく「河西志帆 海程 京鹿子 里 同人」とある。なかなか素敵な方だった・・。
今回の兼題は「余寒」「白魚」 五句出し、そのうち一句を特選とする。私の句は1句のみ三人の方に採っていただいた。”年老いて存在自体余寒かな”・・。この会で老いているのは私だけだから・・・。どうも・・・でも嬉しかった。
「堀切句」:這ひあがるときに亀鳴くかもしれず”、”藤棚に明るき出口ありにけり”

・パソコン調子が悪く、ブログ中断するかもしれません・・・。

by engekibukuro | 2019-02-19 10:13 | Comments(0)