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3月30日(土)M「R.U.R.」ハツビロコウ

作:カレル・チャペック、上演台本・演出:松本光生、小劇場楽園
 ロボットという単語は、このチャペックの戯曲から生まれた。松本は、この戯曲を現在のA.I.の時代へリンクさせて、現在の人間の生活を浮上させる試みを企図し、ロボットに支配される危機を予想させたチャペックの危惧を現在化した意欲作だった。
・先日亡くなった雑誌「噂の真相」を発行した岡留安則さんへの追悼の「岡留安則を賑やかに送る会」が、アルカデイア市ヶ谷で行われた。会場には500人をなす人々が集まり、改めて故人の業績をしのばせた。私は、この「噂の真相」に100字程度の演劇コラムを24年余り、発行直後から終刊号まで掲載させてもらった。いま、まがりなりにも演劇評論家でいられるのも、このコラム掲載のおかげだ。献杯の音頭は作家・筒井康隆さん。筒井さんの一時の「休筆宣言」はこの雑誌に書いたのだ。テレビ取材も入って”賑やか”だったが、会場で私の編集担当者だったこの雑誌の編集者の小森収さん、上林広恵さんに会えたのがなにより嬉しかった。小森さんは、推理小説の作家になり、神林さんは名刺をもらったら、株式会社ロストニュースの代表取締役だった。
「堀切句」:”記念日のまたひとつ増え初暦”、”新札の顔に皺なき寒さかな”

by engekibukuro | 2019-03-31 10:35  

3月29日(金)第6回 ハヤカワ「悲劇喜劇」賞

ハヤカワ「悲劇喜劇」賞の今回の受賞作は、新国立劇場で上演された、作:蓬莱竜太、演出:宮田慶子の「消えていく朝」に受賞された。
その贈賞式と、祝賀パーテイが明治記念館で行われた。例年どうり、早川書房社長、早川清氏の英語の受賞式贈呈のスピーチで始まり、宮田慶子さんの受賞挨拶、蓬莱氏の作品についてのスピーチがあり、そして受賞作品に直接関わったキャスト、スタッフへ正賞として「悲劇喜劇」創刊号をデザインした盾を、副賞として100万円を授与された。受賞経過を選考委員を代表して、フランス文学者の鹿島茂氏が述べられた。選考委員はほかに、今村忠純、杉山弘、高橋豊、辻原登氏。祝賀パーテイでは、私は、堀切克洋、谷岡健彦、高野しのぶ、徳永京子、桂真菜、小田島恒志・則子さんらに会った。それと嶋田直哉君、島田君は5月号から、藤谷浩二さんと対談の「演劇時評」を始めた・・。このパーテイはこうして色々の方に会えるのが楽しい・・・。
「堀切句」:”読初の童話の国の雪しづる”、”宝船猫に踏まれてしまひけり”

by engekibukuro | 2019-03-30 09:56  

3月28日(木)Mミュージカル「ルドルフとイッパイアッテナ」ASPイッツフォーリーズ

企画:いずみたく、原作:斉藤洋、脚本:杉原泉、作詞:岩谷時子、脚本・演出:木藤起久子、作曲・編曲:近藤浩章、編曲:吉田さとる、振付;明羽美姫、俳優座劇場
大好きなリエちゃんと岐阜で暮らしていた子ネコのアドルフが、ある日トラックに運ばれて、遠い町まで運ばれてきてしまったた・・。そこの町の野良ネコのボスの字の読めるイッパアッテナに声をかけられ、さまざまな出来事に出会う・・・。このミュージカルは1993年から25年にわたりロングラン公演を続けるイッツフォーリーズの大人気ミュージカルだ。客席には子どもたちがたくさんいて、子どもたちと一緒にこの猫のミュージカルを楽しんだ・・。
「堀切句」:”梟に世の行く末を尋ねけり”、”抱きあぐる子の重さにも去年今年”
 

by engekibukuro | 2019-03-29 10:30  

3月27日(水)

・パソコン不調で、ブログの継続が困難になってきました。25日には劇団東演の「ワレリー・ベリャコーヴィツチのマクンベス」、26日にはトム・プロジェクトの中津留章仁作・演出の「黄色い叫び」を観た。二つとも面白かった。川上未映子「夏物語」1000枚を再読を始める。
「堀切句」:”着ぶくれて七人がけに七人が”、”鮟鱇の骨を集めて鍋終はる”

by engekibukuro | 2019-03-28 09:55  

3月24日(日)M「Das Orchester」パラドックス定数 第45項

作・演出:野木萌葱、パラドックス常数オ-ソドックス シアター風姿花伝プロミシシングカンパニー
 風姿花伝でのパラドックス常数の連続公演の最終公演を迎えた。今回は、ナチスドイツを思わせる独裁国家と、その国家に劣等人種と目されている人種が有力メンバーになっているオーケストラの、そのオーケストラのマエストラの抗争を描いた作品だ。音楽好きな独裁者の横暴な介入を必死に抗うマエスストラ、この舞台はその抗争をヴィヴィッドに客の心に響くように描き、そのリアリテイは素晴らしかった。最終楽章にふさわしい見事な舞台であり、この劇団の魅力を不動のものにした。
「堀切句」:暮れてより草市らしくなりにけり”、”蝗煮てくれしことなど七回忌”


by engekibukuro | 2019-03-25 07:28  

3月23日(土)M「血のつながり」文学座 文学座モリヤビル1F

作:シャロン・ポーロック、訳:吉原豊司、演出:稲葉賀恵
モリヤビルでは、文学座アトリエに次ぐ実験的な自主企画を上演している。今回はそのVOL・2「世界の演劇ーカナダー」
”1892年アメリカ合衆国マザチューセッツ州フォールリバーで資産家の夫婦2人が斧で惨殺されるという衝撃的な事件が起こる。その被疑者は夫婦の次女リジン・ポーデン。事件から10年後、無罪釈放となった彼女は親友である女優と共にあるゲームを始める。女優は問う「・・あなたなの?・・あなたがやったの・・・」” この戯曲は1981年度カナダ総監賞(最優秀作品賞)を受賞した。とても興味深い舞台だったが、私には、このゲームというものがよく解らなかった。7月に俳優座がLABO公演でこの芝居を上演するというチラシが配られていたので、そのときよく観ることにしよう。
「堀切句」:”省略がよく効いてゐる冷奴”、”瀧音を耳より胸で聴いている”
池袋ふくろ、今日は中川君に会えなかった。

by engekibukuro | 2019-03-24 07:16  

3月22日(金)M「「殺し屋ジョー」劇団俳小、シアターグリーン

作:トレイシー・レッツ、翻訳:吉原豊司、演出:シタイケイタ
現代アメリカのプアホワイト(白人貧困層)の凄惨な暮しをリアルに劇化したテキストをシライが見ごたえ十分な舞台にした秀作だ。貧困ゆえに家が買えず、キャンピングカーを住居とし、ビールとファストフードが主食のプアホワイト、麻薬で憂さを晴らしながら規模ののない日々を送っている。警察官でありながら副業として人殺しを請負うジョー、保険金目当てに実の母を殺そうと企てるクリス、クリスの妹のドテイーはジョーのセックスの相手を強要させられる・・。全編暗い凄惨なシーンの連続なのだが、シライはこの世界を、あたうるかぎり客観化して、現代アメリカの最底辺の人びとの生活をきちんと描いた舞台にした・・。ジョ-を演じた、シライと同じ「温泉ドラゴン」のジョーを演じたいわいのふ健が舞台の中心の役割を立派に果たしていた。
「堀切句」;”鰻重の屋号掠るる蓋のうら”、”川の字の幅の広がりゆく昼寝”



by engekibukuro | 2019-03-23 10:48  

3月21日(木)M「こそぎ落しの明け暮れ」ベッド&メイキング

作・演出:福原充則、芸劇シアターイースト
安藤聖以下の女優8人と、男優は富岡晃一郎一人、福原の才気が横溢する、ナンセンスコメデイで、女優陣の活躍を富岡一人が見事に応対して舞台は華やぐが、どうも俳優陣が舞台で楽しんでいることが、客席に伝わってこないきらいがあった。
「堀切句」:”夜濯のおほかたは子の涎掛”、”該当者なし特等の冷蔵庫”


by engekibukuro | 2019-03-22 09:46  

3月29日(水)

・御茶の水の東京医科歯科大へ。精神科の塩江先生に睡眠導入剤の処方箋を出してもらう。そのあと受付、支払い、薬局と半日かかり、そのあと、同じ御茶の水の出版健康保険組合に行き、長年の主治医の女医田村先生に血圧の検査を受け、常備薬を出してもらう。これで、ほぼ一日が過ぎた。帰宅、薬を整理して、やっとウイスキーを・・・。
「堀切句」;”尺蠖の道ひろびろと使ひけり”、”逃ぐる子を木下闇まで連れ戻す”

by engekibukuro | 2019-03-21 10:03  

3月19日(火)M火「血のように真っ赤な夕陽」俳優座

作:古川健、演出:川口啓史、劇団俳優座5階稽古場
旧満州へ長野県からの開拓団が行き、現地の満州人の土地を奪い、軋轢が絶えなかった時代を描いた芝居だ。古川らしい、よく調べた堅実な作品だが、よく知られた歴史的な事実でもあって、もう一つ現在の地点からの視点がほしかった。岩崎加根子を筆頭に俳優座演技陣のアンサンブルは見事だったこそだ。
「堀切句」:風が風また追い越してゆく夏野”、”真犯人探して紙魚も走り出す”・・・・・・・・・



by engekibukuro | 2019-03-20 07:48