・作・演出:水谷龍二(劇中劇ー作・構成・演出:江本純子)。まずこの番外地という場所がどんな所か、どうしてできたかがわからない。いまから30年後の話らしいが、ストーリーが劇中劇・フラシュダンスのシーンに分断されて、この劇中劇との関連を含めて、有機的につながってこない。水谷の魅力である物語の面白さがまるで感じられない。この土地のボスを有薗芳記がそろばん片手のトニー谷スタイルとゼスチャーで演じる面白さと、東京を絶滅させるウイルスの蔓延の話でいちおうメリハリをつけるが、全体がそれでもバラバラで、ラストの外波山文明のかっての劇団「はみだし劇場」のだしもの場は逆効果で盛り上がらなかった。江本のダンスシーンも切れが悪くて、有薗と高級役人役の千葉哲也が何とか持たせた感じの中途半端な興行に終わった。7月14日観劇。